乱読 : novel lovers

この春になって 20 冊くらい乱読してるから本棚を整理したい。。。

自分の乱読の足跡を残すために、以下にメモっとこ。。。

・「司馬遼太郎全仕事」（文春文庫）

亡くなって 20 年経たということもあり、「日本人なら、司馬文学を。。。」

との意識のものと仕事の全体像を俯瞰したくなった。

初めての司馬作品は「功名が辻」。

長編で、「読み通せるかなぁ。。。」と思ったが、

各史実を知るにつれ、各地方の歴史的なバックグラウンドを深く考えれるようになった。

続いて読んだのは、「殉死」。

そこで、司馬作品は止まってた。

あえて、知ってる作品といえば、NHKで放送していた

「坂の上の雲」というドラマ。

それまで、ご無沙汰だったわけだが、全仕事集で、

「菜の花の沖」を見つけ、読み始めることに。

・「菜の花の沖」（司馬遼太郎、文春文庫） 第１巻～第６巻

かつての日本農村社会の持つ、浦と在所の雰囲気をつぶさに感じ取れた。

途中は外交的なバックグラウンドをはっきりさせるために、

ロシアやヨーロッパに関する記述が多くあった。

ひとによっては、間延びを感じるかも。

また、話の後半部は駆け足で、尻すぼみ感があった。

でも、全般的におもしろかった。

・「酔って候」（司馬遼太郎、文春文庫）

山内容堂や、各幕末の要人たちの話。

各主人公からみた幕末がわかった。

・「故郷忘れじがたく候」（司馬遼太郎、文春文庫）

フィクションとノンフィクションの境目が微妙だが九州という辺境の地

ならではの史実を感じ取れた。

・「落日燃ゆ」（城山三郎、新潮文庫）

むかしから、この作品を読まねば、読まねばと思ってた。

幣原喜重郎や、吉田茂などに埋もれた逸材の人生。

埋もれたと書いたが、知ってる人は知ってる 広田弘毅 の話。

大きな歴史の波にあらがうのは、やっぱり、難しいんだなぁ。とおもった。

「風車、風の吹くまで昼寝かな」

彼の言葉、人生観を表してるなぁ。。。と思った。

・「最後の将軍」（司馬遼太郎、文春文庫）

徳川慶喜の生涯のなかで、いちばん、印象深かったのは、

たくさんの子孫を残したこと。。。

むかしの、正妻、側室の文化の最後をよく表してる？

・「馬上少年過ぐ」（司馬遼太郎、新潮文庫）

短編集の中で、宇和島の重蔵の話が印象深かった。

・「おろしや国酔夢譚」（井上靖、文春文庫）

「菜の花の沖」を読んだので、その流れで読んでみた。

「菜の花の沖」と違って、遭難に至るまでの人生が語られていなかったので残念。

しっかし、鎖国って 大変な時代だなぁ。。

・「仁淀川」（宮尾登美子、新潮文庫）

有吉佐和子の「紀ノ川」 と勘違いして買った。

河川文学かとおもって読んだが、タイトルは後付けだと分かった。

「櫂」、「春燈」などで描かれる著者の自伝的な話。

当時の文化がよくわかって面白かった。

頭の中の風景としては、「鬼龍院花子の一生」を描きながら、読んでいた。

・「天平の甍」（井上靖、新潮文庫）

中学校くらいの頃、母親が買ってきて、家に置いてあった記憶があるが、

一度も手を出してなかった。

もう、いい大人だから、このくらいの文学を読むべきか。。と思い、読破。

冒頭から、漢字がいっぱいでてくるので、気合が必要。

・「剣岳＜点の記＞」（新田次郎、文春文庫）

映画化されたりして、有名な話だが

新田文学の神髄。

・「芙蓉の人」（新田次郎、文春文庫）

これも、ドラマ化されているが、新田文学は著者の

山岳知識が緻密に描かれている。

・「櫂」（宮尾登美子、新潮文庫）

「仁淀川」を読んだ以上、流れで読破。

・「春燈」（宮尾登美子、新潮文庫）

これも、「仁淀川」を読んだ以上、流れで読破。