先月(2017年11月)に読んだ本たち
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「魚影の群れ」(吉村 昭, 新潮文庫)
この「魚影の群れ」以外の作品も多数。
この作品は映画化もされてる。
吉村作品は歴史モノのときもあれば、人物描写も秀逸なものも多い。
魚影の群れの結末(場合によってはオチといってもいいかも)は、
「仮釈放」に通じるものもある。
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「エトロフ発緊急電」(佐々木譲、新潮文庫)
警官小説の印象がある佐々木氏だが、こういった、
作品も書くんだなぁ。とおもった。
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「こらっ」(中島らも、集英社文庫)
この文章をよみながら、すこし稚拙さを感じたりしてたが、
これをかいてる らも 氏は今の僕の年齢より下なんだなぁ。。。とあとで気がつく。
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「疑心」隠蔽捜査3(今野敏、新潮文庫)
堅物の竜崎氏が、若いコに惚れちゃうという、いままでになかった設定。
シリーズ物だからできる描写。
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「檀」(沢木耕太郎、新潮文庫)
ルポタージュなのか、小説なのか、未亡人の自叙伝なのか
その辺をぼやかしながらも、夫婦の物語を綴っていく。
「火宅の人」自体は読んだことは無いが、
映画化された時期に、「おれたちひょうきん族」の中で、
「社宅の人」というパロディをやってた。
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「しゃぼん玉」(乃南アサ、新潮文庫)
日本経済新聞の土曜日夕刊で、小説の舞台をフィーチャーするコーナーがある。
そこで取り上げられていたので、興味を持って購入。
宮崎の山深い地域での話。
大昔にバイクでウロウロして、にたような山の中を迷い込んだ記憶が蘇ってきた。
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「異色中国短篇傑作大全」(講談社文庫)
おもしろい試みの文庫本。
いろんな中国小説の熟練者達の作品が並ぶ。
ヨコハマからの流れ者が、中国にわたって。。。
いろいろと流転生活をする近代期の話が、意外とおもしろかった。
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「負けんとき(上)(下)」(玉岡かおる、新潮文庫)
ストーリーとしては面白かったが、
幾分文章が読みにくい箇所があった(文章の好みなんだろうが。。。)。
クロアルジというキーワードが随所にでてくるが
漢字表記でなく、カタカナ表記にもっていってるところに
作者なりのニュアンス表現があるんだろうなぁ。。とおもった。
以前に、広岡浅子の伝記小説を読んだので、いろんな人生がリンクして勉強になった。
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「暴雪圏」(佐々木譲、新潮文庫)
文庫の厚みが、それなりだったので、ストーリーの展開と
ボリュームがたくさんあるんだろうなぁと身構えてた。
最後の方で、いろんなローリングプレーヤー達が
一箇所に集まってきて、なるほどなるほど。。という感じ。
他の警官モノシリーズと同じ主人公だ。と途中で思い出す。
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「広き迷路」(三浦綾子、新潮文庫)
「泥流地帯」などにあるような壮大な話を期待してたが、
2時間サスペンスにでてくるような話だった。
小説が書かれた当時であれば、すんなりと読み取れるんだろうが。。。
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「海馬(トド)」(吉村 昭、新潮文庫)
トド以外の動物モノの話が多数。
どれをとっても、吉村節で面白い。
再婚する男の人の話が多いような気がした。。。
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ということで、11 月は 計12 冊を読む。